これまで何ともなかったのに、
寝返りをするとめまいが起こるようになった。
そのような症状があるあなたは『良性発作性頭位めまい症』という、
内耳の障害が原因である病気かもしれません。
良性発作性頭位めまい症とは、
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寝返りなどで頭が横になった際や、決まった頭の位置になる
↓
内耳にある耳石のかけらが誤って三半規管の中に入る
↓
三半規管が間違った働きをしてしまう
↓
めまいが起こる
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こんな病気です。
『良性発作性頭位めまい症』の他にも、
・メニエール病
・めまいを伴う突発性難聴
・椎骨脳底動脈循環不全
・前庭神経炎
という可能性も否定できません
今回は、寝返りでめまいが起こる原因と、今すぐ出来る対処法についてなど、調べましたので詳しくお知らせします♪
寝返りでめまいがヒドイ!実はこれが原因だった!
寝返り後にめまいの症状がある人は、
良性発作性頭位めまい症である可能性が高いです。
まずは、良性発作性頭位めまい症について見ていきましょう。
一般的に良性発作性頭位めまい症を引き起こす原因は、
姿勢が関係していると言われています。
良性発作性頭位めまい症を引き起こすメカニズムとしては、
以下のように考えられています。
まず三半規管の根元にある耳石器の感覚器官は、
炭酸カルシウムからできた多くの耳石の結晶で覆われています。
この耳石が加齢により変性することや、
機械的な刺激によって脱落することがあります。
そして脱落した耳石は頭位変換や姿勢を変えた際、
重力に従って移動することによってリンパ液の流れを乱れさせて、
結果としてめまいが引き起こされます。
①三半規管の根元の耳石器内にある耳石が加齢変性や機械的刺激により脱落
②脱落した耳石が半規管に入り込んで規管結石症を引き起こす
③半規管に入り込んだ耳石が頭位変換時に重力に従って移動
④その結果、リンパ液の流れが乱れてめまいを引き起こす
また日常生活で良性発作性頭位めまい症が発症しやすい条件は、
- 長時間同じ体勢や頭を動かさずにいる
デスクワークなどの長時間同じ体勢でいるときに、
急に立ちあがった際に発症しやすくなります
- 横になって長時間テレビを観る
ソファなどで横になった姿勢で長時間テレビを観ていて、
起き上がろうとする際に発症しやすくなります
- 就寝中に寝返りの回数が少ない
意外かもしれませんが就寝中に寝返りが少ない場合でも、
姿勢が同じになるので朝目覚めて起き上がるさいに発症しやすくなります
このように、長い時間同じ体勢でいたところから、
急に頭が動いたことでめまいが引き起こされていた可能性があり、
就寝中動かない状態から、
急に寝返ったため症状が起こった可能性が高いと言えます。
他に可能性のある原因として、
メニエール病・めまいを伴う突発性難聴があります。
これらの可能性は低いと考えられますが、
めまい症状が長時間続いたり、
めまいとともに頭痛や吐き気・腹痛などの症状が伴ったりするときは、
これらも疑って、専門の医療機関を受診した方が良さそうです。
また椎骨脳底動脈循環不全などの、
脳に異常があることで起きるめまいについても、
脳梗塞の前症状としての事例もあるようなので無視できません。
めまいとともに、視覚障害や意識障害がある場合は、
脳の異常を疑い、速やかに医療機関の受診をおすすめします。
前庭神経炎は重篤な病気ではないですが、
回転するような症状のめまいが続くようなら、
こちらも医療機関を受診したほうがいいでしょう。
寝返りの原因から改善出来るベストな対処法や対策とは!?
もし寝返り時のめまいが、良性発作性頭位めまい症なら、
起こった時に出来るベストな対処法があります。
また寝返りをした際にめまいが起こりにくくなる
対策も合わせて紹介していきます。
良性発作性頭位めまい症の対処法
良性発作性頭位めまい症は、
三半規管に耳石が入ることでめまいが起きているので、
その耳石を追い出すことが重要となります。
耳石を追い出すのに効果的な対処法は3つあります。
- 仰向けで寝ている状態から体を起こす
- 椅子に座っている状態で頭を前後に動かす
- 寝ている状態から左右に寝返りをする
これらいずれかの動作をゆっくり行うことで、
症状が改善しやすくなります。
「治まるまで安静にする」という対処法は
回復が遅くなるのでおすすめしません。
良性発作性頭位めまい症の対策
良性発作性頭位めまい症の対策としては、
エプリー法と呼ばれる治療を医師に行ってもらうか、
薬を飲んで治す薬物療法があります。
また三半規管に耳石が入りこんだら出やすくするため
次の3つの平衡訓練を行うことが効果的だと言われています。
- 寝返り運動
起きた後と寝る前に仰向けで寝ている状態から左右に寝返りをゆっくり行い、
1回につき10往復繰り返し行います。
- 小脳トレーニング(バランスを司る小脳を鍛えることも有効)
聞き手を前に伸ばした状態で一指し指を左右に動かし、
顔を固定したまま左右に動いている指を目で追いかけます。
これを朝と夜にそれぞれ10~20回行います。
- 三半規管のトレーニング
聞き手を前に伸ばした状態で一指し指を立てて固定します。
首を左右に30°程度振りながら固定した指から目を離さないようにします。
これを朝と夜にそれぞれ10~20回行います。
早ければ2週間程度で効果が出てくると言われています。
- 注意
これらのセルフケアは、
良性発作性頭位めまい症の場合の症状緩和方法です。
もし、症状が緩和されない時や、悪化したり、続くようでしたら、
速やかに医療機関を受診してください。
寝返りでめまい まとめ
- 寝返り時のめまいは良性発作性頭位めまい症の可能性が高い
- 良性発作性頭位めまい症は三半規管に耳石が入りリンパの流れ乱すことで発生
- 長い時間同じ体勢でいた後に動くとめまいが起きやすい(立ちくらみと同じ)
- 寝返りでめまいが起きた時は安静にしないで、耳石を追い出すために動くこと
- セルフケア(寝返り運動・小脳トレ・三半規管トレ)が効果的
- 症状が続く・吐き気や嘔吐などを伴う場合は、今すぐ医療機関を受診する
いかがでしたでしょうか。
寝返りをした際に起きるめまいについて、
原因・起きた際の対処法・対策としてのセルフケア方法を
紹介してきました。
あなたの症状が少しでも改善に繋がれば幸いです。
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