あなたは便秘気味ではないですか?
女性は生理の周期の関係もあって、便秘気味の方も多いかと思います。
慢性的に便秘だと結構慣れてしまうのかもしれませんが、酷い状態になるとちょっと動くのも辛くなってしまいますよね。
毎日ヨーグルトを食べたり食物繊維を多く摂るようにしたり、下腹をさすりまくってこまめに運動してるけど、全然便意が来ない!!
そんな時の最終手段は、やはり便秘薬の出番でしょう。
ここでは便秘薬の種類と使い方、そして注意点などもご紹介しますので、最終手段の便秘薬を試そうとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
下剤(便秘薬)の効果発現時間と種類の関係!
~~便秘の種類~~
便秘には「原因が分かっていない便秘」と「原因が分かっている便秘」の2種類あります。
- 原因が分かっていない便秘
単純に腸が排便するための働きをなさない、また便が硬すぎることが要因と考えられる便秘
- 原因が分かっている便秘
①内科的な病気(糖尿病・甲状腺機能低下症・強皮症・パーキンソン病など)が原因でなる便秘
②大腸・肛門・胃腸などの疾患が原因でなる便秘
③薬の副作用が原因でなる便秘(抗がん剤治療や麻酔薬・パーキンソン病の治療薬など)
~~主な下剤の種類~~
Ⓐ≪浸透圧性下剤≫
・腸内にたくさんの水分を引き込んで便を軟らかくする効果が期待できます。
・習慣性がないことから、長期間服用することができます。
・服用後「12~24時間」で作用がみられます。
・薬剤名「酸化マグネシウム」「ラクツロースシロップ」「マグミット」「マグラックス」など
Ⓑ≪刺激性下剤≫
・小腸や大腸の粘膜を刺激することで蠕動運動が活発になり便意が来やすくなります。。
・1~2度の服用でも効果的で、効き目が現れ始める時間が早い薬です。
・服用後「8~10時間」で効き始めます。
・薬剤名「アローゼン」「プルゼニド」「ラキソベロン」「アジャストA」「ヨーデルS」など
Ⓒ≪直腸刺激性薬剤≫
・[坐剤]・・・肛門から挿入すると体温で温められることによって直腸内で炭酸ガスが少しずつ発生。その刺激が排便を促します。
・[浣腸]・・・腸管壁の水分を薬剤が吸収することで局所を刺激し、便を軟らかくし滑りを良くすることで便意が来やすくなります。。
・肛門に挿入後「5~20分後」で効き始めます。
・薬剤名「ビサコジル坐薬」「新レシカルボン坐薬」「グリセリン浣腸」など
Ⓓ≪腸管へ水分分泌下剤≫
・腸管内の腸液の分泌量を増やすことによって便を軟らかくし便意が来やすくなります。。
・服用後「24時間以内」に効き始めます。
・薬剤名「リナクロチド(リンゼス)」「ルビプロストン」など
Ⓔ≪膨張性下剤≫(過敏性腸症候群の薬)
・優れた水分吸収能力とゲル形成機能を持ち、服用した水分や腸管内の水分を吸収することによって便を大きくします。物理的刺激を与えながら、便の水分バランスを整えます。
下痢・便秘両方の場合に服用できます。
・[下痢の時]⇒便の中の水分を吸収し、排便の回数を減らします
[便秘の時]⇒便の水分を保ち、排便が促進されます
・服用後「12~24時間以内」に効き始めます。
・薬剤名「ポリフル」「コロネル」「プランタゴ」「カルメロース」など
下剤(便秘薬)の注意点や副作用など!タイプ別の上手な使い方など!
~~下剤の注意点や副作用~~
Ⓐ≪浸透圧性下剤≫
腎臓の働きに問題がある場合に不整脈を引き起こすことが稀にあります。
Ⓑ≪刺激性下剤≫
習慣性があり作用が強めなので、医師と相談しながら服用することをおすすめします(下痢や腹痛・吐き気などが起きる場合があります)。
また妊婦さんは服用することができません。
Ⓒ≪直腸刺激性薬剤(坐薬・浣腸≫
習慣性が高く徐々に効果が薄れていくので、連用は避けるべき薬剤です。
Ⓓ≪腸管へ水分分泌下剤≫
「リナクロチド」は現在「便利型過敏性腸症候群」のみで保険適用されています。
また妊婦さんは服用することができません。
Ⓔ≪膨張性下剤≫
副作用は少ない薬ですが、稀に吐き気や膨満感を感じる場合があります。
~~タイプ別の上手な使い方~~
◆「固い便」を軟らかくしたい
Ⓐ浸透圧性下剤 「酸化マグネシウム」「ラクツロースシロップ」「マグミット」「マグラックス」
Ⓓ腸管へ水分分泌下剤 「リナクロチド(リンゼス)」「ルビプロストン」
◆小さく軟らかい便を大きく(通常の便)したい
Ⓔ膨張性下剤 「ポリフル」「コロネル」「プランタゴ」「カルメロース」
◆蠕動運動(食事をして食べたものを消化する際に、腸が伸び縮みして消化物を移動させ、体の外へ排出する動き)を活発にして、できるだけ早く排便したい
Ⓑ刺激性下剤 「アローゼン」「プルゼニド」「ラキソベロン」「アジャストA」「ヨーデルS」
Ⓒ直腸刺激性薬剤(坐薬・浣腸) ビサコジル坐薬」「新レシカルボン坐薬」「グリセリン浣腸」
「下剤」と聞くと「服用するのを習慣化すると、服用しないと排便できなくなりそう」というイメージがありますが、「Ⓐ浸透圧性下剤」を選べば習慣化することはなさそうですね。
女性はホルモンバランスの変動で急に便秘になりやすいと思いますので、慢性的な便秘ではなくても突然便秘に苦しむことは多々あると思います。
「できるだけ薬は飲みたくない」と思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、例えば「体(お腹)が重くて動きたくない」という状態で長期間いるよりは、ⒷやⒸの下剤を服用してとりあえず出してしまって、身軽な体になって運動に励んだ方が体には良いと思います。
下剤の効果発現時間のまとめ
下剤にもいろいろな種類があり、効果発現時間や注意点がそれぞれ異なることをご理解いただけたでしょうか?
私は基本的には「薬自体を極力飲みたくない」人なので、頭痛薬や風邪薬も滅多に服用することはないのですが、毎回ではありませんが生理前などに突然酷い便秘になることがあります。
ヨーグルトや食物繊維を摂りまくったり、便意を促す運動を検索して試みてみるのですが、生理前の便秘は手強いので生理が来るまでは出てくれないことがほとんどです。
それが歳を重ねるとともに年々酷くなっているので、あまりに酷い時はそろそろ下剤に頼ることも考えた方がいいかもしれません。
重症の便秘の状態を長期間そのままにしているのは腸にとっては良くないと思われ、あまりに慢性化すると病気になりやすくなる可能性もあります。
ご自分の体のことはあなたが一番良くわかっているとは思いますが、便秘が重症・慢性化しているならあまり我慢し続けないで、すっきりした体になれるよう上手に便秘薬・下剤を活用していきましょう。
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