数年前から、「糖質制限ダイエット」という言葉をよく聞くようになりました。
その名の通り、糖質の摂取量を減らすダイエットのことです。
比較的簡単に効果を感じられるため、大変人気のあるダイエットです。
しかし、極端な糖質不足により、体が環境の変化についていけず、命をも危険にさらしまう可能性があるのです!
今回は、そんな糖質制限ダイエットの危険性やその理由、正しい制限の方法などをご紹介していきます。
糖質制限の危険性と死亡リスクを上げる食事パターンなど
それでは早速、糖質制限によってどのような危険性があるのか見ていきましょう。
栄養の偏り
糖質は、炭水化物の一種です。
たんぱく質や脂質と同じ三大栄養素に含まれます。
わたしたちの体のエネルギー源となり、体を動かしたり、集中力をつけるために使われる栄養素でもあります。
つまり、摂りすぎは良くないけれど、全く摂らないというわけにもいかないんです。
そのため、過度な制限をすると栄養が偏り、体を思うように使えないという弊害が起こります。
水分量の減少
糖質制限を始めると、すぐに体重に変化が訪れます。
人によっては、1・2週間で2kgくらい落ちます。
ダイエットがうまくいっていると思いがちですが、実は、減った大半が「水分」なんです。
糖質が不足すると、脂肪などについているグリコーゲンを分解しブドウ糖に変えていきます。
その、グリコーゲンから水分が出ていくことで、体重が減り、『痩せた』と勘違いしてしまいます。
また、糖質を含む炭水化物を摂取しないとなると、単純に食事から水分を摂取することが減り、結果、便秘になりやすくなります。
良く『便秘はダイエットの大敵』と言いますが、水分が少なくなることで、ダイエットに支障をきたしてしまう可能性が高くなります。
筋肉量が落ちる
糖質が不足すると、グリコーゲンを分解してブトウ糖に変化させて補います。
それでも糖質が足りないとなると、今度は筋肉を分解して補います。
筋肉が落ちると、脂肪だけが残り、体重は適正値でも体脂肪率は高いという残念な体質になってしまいます。
見た目も引き締まらず、なんだかダラッとした印象が強くなってしまうのです。
リバウンド
目標体重に到達したから糖質解禁!
しかし、急に食事を元に戻してしまうと、どうなるでしょう。
これまで足りていなかった分、体は糖質の訪れに歓喜し、がっつり吸収を始めてしまうのです。
さらに、糖質を脂肪に変えるスピードも早く、どんどん体脂肪を増やしていってしまいます。
血糖値も急激に上昇し、食欲も大爆発。
なりふり構わず「食」に執着して、結果リバウンドということになってしまうのですね。
糖質依存を引き起こす
リバウンドすると同時に、これまで我慢していた分余計に食欲が増してしまいます。
糖質が何グラム入っているのか、カロリーはどれくらいか、全く気にすることなく毎食摂る生活に戻ってしまうことで、体はどんどん糖質を欲してしまいます。
炭水化物を食べないと、お腹が落ち着かなくなってしまうなどの、禁断症状が出てくるかも・・・。
糖質依存を引き起こすと、ダイエット前より太ってしまうということは、珍しい話ではないのです。
死亡リスクを上げる要因
次に、死亡リスクを上げる食事のパターンを紹介します。
もし糖質制限した場合、代わりに、何で空腹を満たしますか?
肉や魚の量をいつもより増やすことになりますよね。
この時点で、食事のバランスがとれていないことがわかります。
栄養が偏ってしまうので、体の中で悪循環が起き、様々な病気を引き起こしてしまうかもしれません。
代表的なものでいうと、糖尿病です。
糖尿病になると、糖尿病網膜症・糖尿病腎症・糖尿病神経障害の三大合併症も高い確率で発症してしまうことがあります。
糖尿病になる原因のほとんどが、食事の不摂生や運動不足からといわれています。
無理な糖質制限をしているうちは、健康的な食事ができているとは言い難い状態。
そのほかにも、動脈硬化やがん、不整脈など、突発的なトラブルに見舞われる危険性もあるのです。
そんな食事パターンを繰り返しながら運動がおろそかになってしまうのであれば、さらに死亡リスクは高まります。
中性脂肪がたまりにたまって、どんどん体は悲鳴を上げていくのです・・・。
糖質制限の正しい方法!極端な制限は禁物!?
では、どのような制限をすれば、正しく糖質をオフしてダイエットの効果を得ることができるのでしょうか。
上述にもあるように、極端な制限は命をもおびやかすこととなるので、禁物です。
健康的に痩せられる糖質制限を勉強しておきましょう。
炭水化物を今までの半分にする
毎日白米やパンを食べているのであれば、それぞれを今までの半分くらいの量まで減らしましょう。
たったこれだけでも、毎日の習慣を少し変えることができるのです。
もちろん、おかわりは我慢しないといけませんが、全く食べてはいけないというわけではないので、気楽に取り組めるかと思います。
減らした分の食事量を野菜などでまかなう
ご飯などの量を減らしたら、空腹感に襲われないよう、お惣菜を一品増やしてみましょう。
野菜や海藻など、カロリーが低くよく噛んで食べるものが理想的です。
サラダなら、ドレッシングをかけすぎないように注意してくださいね。
運動を取り入れる
糖質制限をすればほかは何もしなくていい、というのは迷信のようなもの・・・。
とりあえず体重を減らせても、リバウンドや病気のリスクを考えると、結局運動も必須になってくるんです。
運動と言っても、毎日縄跳びやジョギングをする必要はなく、無理のない範囲で良いんです。
一駅分歩くようにしたり、家でできる簡単なストレッチを毎日やったり、休みの日だけジムやヨガに通ったり。
趣味のひとつにできたら良いですよね。
有名人のナイトルーティンを見習って、真似してみるのもありですよ!
糖質制限が危険な理由 まとめ
糖質制限にひそむ危険性の理由や、正しい方法を勉強できたかと思います。
ダイエットは、痩せれば良いというわけではありません!
健康的な体があってこそのスタイルアップが理想的。
食事って本当に大事なんです。
自分でルールを決めて、無理なく取り組んでいきましょうね!
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